こんにちは、いずみです。
退院から約1ヶ月過ぎてやっとオババを美容院へ連れて行けました。
入退院を繰り返す間に髪は伸び、ボサボサになっていました。
旦那と私は早く切ってもらいたくてデイで頼めるカットに申し込もうとしますが、オババは「やってもらった人はみんな文句をいってる!」と断固拒否。
行きつけの美容室のいつもの人でないとイヤだと言います。
ところが、こちらの都合と美容師さんのスケジュールが合わず、お孫さん誕生で長期休暇に入ってしまわれました。
デイでカットしてもらえば家族は付き合わなくて済むのですが、無理強いをしたらデイに行かなくなるかもしれません。
結局いつもの美容室で、別の美容師さんにお願いすることになりました。
ここは家から車椅子で行ける近所のお店ですが、カットとシャンプーで1時間くらいは掛かるはず。
知ってるお店でお漏らしはオババも恥ずかしいと思うので、事情を知ってるデイのスタッフさんが「美容室には大きいパットをして行ってね」と前日に言い聞かせてくれていました。
家を出る直前にトイレに行かせて、オムツパンツの中につける大きめのパットを渡しました。(交換は自分でできます)
なのに「ベットのところでする」とパットを持って出て来ました。ここで油断したのが間違いでした。
私が離れた隙にオババはオムツパンツを2枚重ねて履こうとしていました。
大きなパットを付けているのに2枚履きは・・と思ったけれど、漏れるよりはマシだろうとそのままズボンを履かせました。
車椅子のシートにも防水シートを挟んだバスタオルを敷いて出発。
カットは車椅子のまましてもらえましたが、段差のあるシャンプー台に移動しなければなりません。そこはお店の人がやってくれないので私が介助して座らせます。
イスを倒し、さあこれから髪を洗いますよ!というタイミングで
「トイレに行きたいし、早いこと洗ってください」と言うオババ。
何で先に言わん?
家を出てから20分ほどだったので、まだ大丈夫だろうと思っていました。
若いスタッフの子は、待ったが利かない年寄りの生理現象を分かっていない様子で、返事をしながらも急きも慌てもせずシャンプーをしています。
車椅子にはタオルを敷いていたけど、短い時間だし大きなパットにオムツ2枚重ねだから、もし出てもシートを濡らすことはないだろうとそのまま座らせました。
一向に終わりそうにないシャンプーにヤキモキしているとオババがもう一度「トイレに行きたい」と言います。それでも途中で行かせてはくれません。
やっと終わってトイレに駆け込み、今日はなんとかセーフでした。
その後は引退されたオーナー美容師さんがオババの話し相手をしてくださったので心配していた頻尿モードにはなりませんでした。
本当はパーマもしてほしがっていましたが、こんな調子ではとても無理。
友達の理容師さんに聞くと2液は目や口に入ると危険なので途中でトイレと言われると困るそう。お医者さんがパーマはまだダメと言ってるとウソをついてます。
無事にカットを終えて家に戻ると、ベットの上に私が手渡した大きめのパットが!
オババはオムツみたいなパットを付けていくのがイヤで、私の目を盗んでパットなしでオムツパンツを2枚履きしていたのです。
パットを見つけて仰天している私の横で、オババは涼しい顔をしています。
「何でパットしてへんの?」と聞いても「さあ?」と、とぼけます。
おかしなことをしているけれど、こういう知恵は回るので油断も隙もありません。
デイには自分で身だしなみを整えられる要支援レベルの利用者さんもおられます。オババも通い始めた頃はそうでした。
その頃は要介護の人がオムツパンツの上にじかにズボンを履いているのを「みっともない」とよく言っていました。
今は自分が要支援の人からそんな目で見られているようで、馬鹿にされたくないという気持ちがいろんなことをさせるようです。
なるべく今まで通りにと思いますが、尿もれパンツにパットを付けていた頃とは体の動きも認知力も違い、オババが頭で考えてるようにはいきません。
オムツパンツ姿を恥ずかしがってパンツを重ね履きしても、オムツとパンツ、ズボンの3つをうまくウエストまで引っ張り上げる力がありません。
ズボンだけ上まで引っ張って、中のオムツからはお尻が半分出ていたり、たくさん履いていてトイレが間に合わないこともあります。
いつの間にかオムツパンツを脱いで、要支援の人と同じように普通のパンツを2枚重ねて薄いパットだけをつけて行ってデイでお漏らししてしまった日もありました。
本人は覚えてないのが幸いですが、笑われまいとしてすることが裏目に出てしまうのは見ていて切ないです。
そんなこんなで、鬼嫁もカットはオババの望み通りにしました。
オババよ、美容室できれいにしてもらったから馬鹿にしてる婆さんを見返して来い!